アイル通信 2月 貞広知加

2019-04-05

仕事帰り、雪の影響でJRが大幅に遅れ、駅の構内にはたくさんの人が電光掲示板の前で立ち尽くしていました。そんな中、1人の中年男性がすごい形相で駅員に近寄り、大声で怒鳴り始めました。その男性はJRで空港まで向かう予定だったようで、飛行機に間に合わなかったらどうするんだと怒り、大声を出していました。  たまに、この時期見かけるこの光景。この男性にも見られた「怒り」という感情について「怒りのタイプを知って、怒りをコントロールし、怒りの感情とうまく突き付き合うためのスキル」としてアンガーマネジメントという考え方があります。

このアンガーマネジメントには怒りの感情には段階があり、その1段階として①出来事との遭遇(交通機関が雪の為遅れている)そして2段階目として②出来事の意味づけ(自分が乗る予定の交通機関が遅れているせいで飛行機に乗り遅れてしまう)そしてその結果、3段階目に③「怒り」の感情(腹がたつ)が発生します。この段階の中でのキーポイントは2段階目の「意味づけ」です。同じ出来事が起きても「意味づけ」は人それぞれ違うので、あの場にいた大半の人の「天候だから仕方ない」や「代わりになる交通機関を探そう」と考えます。ですが怒りに繋がってしまう要因にこの男性が持つ「こうあるべき」という価値観の表れでもあります。例えば「誰にでも挨拶するべき」「話しているときは静かにすべき」など、自分が信じている「べき」が裏切られた時に、怒りの感情が湧いてきます。この男性の場合は「交通機関はいつも定刻に運行すべき」という考えがあると考えられます。

この「べき」は少なくとも本人にとっては全て正解であり、また時代や立場によって変わっていくものでもあります。向き合うことは難しいことですが、できるだけこの「べき」の範囲を広げていくことが怒りの感情とうまく付き合うための鍵となります。  私自身、仕事や公共的な環境では1人の社会人としての立場になり、うまく怒りをコントロールできていると思いますが、子育てとなると家庭という閉鎖的な環境で自分が母親として子育てをしているいう立場に変わります。その途端に、コントロールができなくなることもしばしばあります。「立場」に影響されず、うまく怒りと付き合うために、さらに怒りの癖を知っていき、それにあったトレーニングを日々積み重ねることでアンガーマネジメントの効果が得られます。  「怒りは人生を壊すことができる唯一の感情」です。怒りに任せて言ったたった一言で関係が壊れることもあります。年齢を重ねていく中で穏やかな人生を送りたいと考えている人が大半かと思います。一度、自分の「怒りの感情」について考えてみてはいかがでしょうか。

(NPO法人 えにわ市民プラザ・アイル 理事 貞広 知加)

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